バンコク・あまりお勧めできない街中の釣り

バンコク・あまりお勧めできない街中の釣り

タイランドの釣り

バンコク都心部の知られざる釣り

41330 / Pixabay

タイ国民の多くは仏教徒。宗教上の理由で殺生を好まない人が多いため、釣り人の肩身は少し狭く感じます。最近はタイでも釣りは人気上昇中のアクティビティですが、まだまだ釣りの環境が整っているとは言いがたいのが現状です。そのため釣りは釣り堀が中心になってしまうのですが、かといって街中の川で釣りをしている人がいないのかというと、いないわけではありません。

東洋のベニスと呼ばれたバンコク都心で釣り?

タイはかつて「東洋のベニス」とも呼ばれたように、運河が縦横に張り巡らされた街でした。現在もその痕跡を街中の至る所で見ることができますし、プラトゥナームを発着点に東西に走るセーンセーブ運河ボートは、人々の通勤・通学の足として日常生活を支えています。

セーンセーブ運河で釣りをする人々

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このセーンセーブ運河ボート、西は民主記念塔近くのパンファー橋が終点ですが、東はバンコクのベッドタウンとも言えるミンブリーまで運航しています。バンコク中心部のセーンセーブ運河は、バンコク都が重要な課題として取り組んでいるほど、その水質やゴミが問題化しています。人々が投棄したゴミが水門や浄水施設に滞り、洪水被害を助長しているとも言われています。

このように、お世辞にもきれいだと言える状況ではありませんが、それでも東へ向かうほどに水質は良くなってきます。ボートに乗っていると運河の遊歩道から釣りをしている人を見かけることもあります。

官公庁街を流れる運河で釣りをする人々

By Bjoertvedt (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

官公庁街のど真ん中を流れるクルンカセーム運河にもボートが運航しています。護岸もきれいに整備されていて、水質もそれほど悪くないように見えるこの運河。この辺りの街並みは、タイの政治の中心地ということもありきれいなので、軽く竿を出すには良いかもしれません。

魚の気配を感じるプラカノン運河

By Ananda (self photo) [Public domain], via Wikimedia Commons

もう一本、ボートが定期運行しているのがプラカノン運河です。プラカノン運河はオンヌット通り沿いを蛇行するように流れ、BTSスカイトレインのプラカノン駅とオンヌット駅の間を抜け、チャオプラヤー川につながっています。蛇行しているため水通しが良く、実際、魚の存在を感じることのできる運河です。

貯水池

バンコク都内にも貯水池があり、釣り人の姿を見かけます。このような貯水池は通常、完全に護岸されていて、地上、もしくは地下で周辺の運河とつながっているようです。

バンコク都心部で釣れる魚たち

バンコクの運河や貯水池で釣り人がメインに狙っているのは、プラーサワイやティラピアのようです。

プラーサワイ

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プラーサワイは英語ではStriped Catfishと呼ばれるナマズの仲間で、タイではありふれた魚です。釣り堀にも多く放流されていて、タイで初めて釣り上げた魚がプラーサワイだったという釣り人も多いのではないでしょうか。雑食性の魚で大きい個体は40キロ程に成長するとされています。

ティラピア

タイにはおそらく数種類のティラピアがいると思いますが、公園の池や釣り堀に多く生息しているのはナイル・ティラピアでしょう。タイではプラーニンと呼ばれているティラピアですが、タイの食糧事情向上のため、この外来種の導入を進言したのが今上天皇陛下です。陛下の名前・明仁から地元華僑が仁の文字をとって仁魚と命名したことからプラーニンと呼ばれるようになったそうです。

鮒?

日本にいる鮒のような魚をよく見かけますが、タイで何という名前で呼ばれているのかはわかりません。

バンコク都心の釣り・ポイントと仕掛け

セーンセーブ運河の場合、本流は船がひっきりなしに通るため、あまり釣りにならないように見受けられます。釣り人を観察していると、多くは運河脇の水路周辺を狙っているようです。

バンコク都心の釣り・あふれた水でできた池

なかなかこのような場所を探すのは難しいかもしれませんが、運河沿いところどころで護岸が崩れていて、あふれ出た水が池を形成している場所があります。ここはおそらく私有地ですが、草木が浸水し、いかにも魚が居つきそうな雰囲気をかもしだしています。事実、この場所では釣り人に出会うことが多く、中型のプラーサワイ、もしくはナマズの仲間を網に入れて歩いている人を見かけることがあります。

この辺りは運河の中流部ですが、まだ、水質のいいエリアとは言えない場所。日本人からすると竿を出すのは少し躊躇する場所だと言えますが、彼らが釣っているところを見ると、「ちょっとやってみたい」という気持ちになってきます。仕掛けはシンプルな1本針仕掛けがほとんど。吸い込みに似た仕掛けを使っている釣り人もいます。

バンコク都心部の釣り・あえておすすめするなら

ご紹介した水路のポイントにしろ、あふれた池のポイントにしろ、運河中流域だと、やはり生活排水の臭いが感じられます。

それでも、あえておすすめを紹介するとすればプラカノン運河でしょうか。プラカノン運河は水の動きが多く、魚の気配も多く感じます。裏返せば、他の運河や貯水池ではあまり魚の気配を感じないという意味でもあります。プラカノン運河では、漁師が網を打っていることもありますので、他の場所と比較して水質が良いのでしょう。ボートが定期運行していると言っても30分から1時間に1本程度。運河沿いはのどかで、都会にいることを忘れさせてくれます。

さらにオンヌット通りにはいくつか釣り堀があるので、釣り堀ついでに竿を出してみるというのも良いかもしれません。ただ、こうした運河や貯水池には、誰か管理者がいたり、私有地だったりすることがありますので、実際に釣りをする場合は気をつけましょう。

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