生活雑貨で「かわいい」を語る

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雑貨の世界で「かわいい」は命

suju / Pixabay

生活雑貨の世界では「かわいい」は命です。雑貨屋にとって、お客さんから「かわいい」と言われることが一番うれしいことですから。

日本の「雑貨」、海外の「Zakka」

日常生活にぬくもりや潤いを与えてくれるもの

日本の雑貨文化は世界に誇れるムーブメントです。 「ebay(イーベイ)」や「Etsy(エッツィー)」など、海外のサイトをのぞいてみると、zakkaという言葉は既に英語圏にも定着しつつあることが分かるでしょう。

それに対して、海外における「Zakka」という単語の受け取り方は、日本人とは少し異なるように見受けられます。なぜかというと、イーベイやエッツィーなどのサイトでは、手作り感のあるファブリック(布物)を「Zakka」と呼んでいることが多いのです。また、小さな置物や人形のことを「Zakka」と呼ぶ人もいるようです。

日本人からすればどれも雑貨なわけですが、おそらく海外でこう呼ばれるようになったのは、海外に日本のハンディクラフトファンが多くいることがその理由の一つでしょう。ebayなどのマーケットプレイスでは、日本のハンディクラフトに関する本も多く出品されており、海外での人気の高さがうかがえます。

ちなみにWikipediaの「Zakka」の定義はこのようになっています。

Zakka is a fashion and design phenomenon that has spread from Japan throughout Asia.
Zakkaとは日本からアジアへと広がるファッション&デザイン現象。

the art of seeing the savvy in the ordinary and mundane
普通や平凡の中に「通」な何かを見いだす。

Cute, corny and kitschy is not enough. To qualify as a zakka, a product must be attractive, sensitive, and laden with subtext.
「雑貨」と呼ばれるためには、かわいくて、安っぽいだけでは足りない。そのアイテムは魅力的で、センシティブで、そして言外の意味を持っていなければならない。

WIkipediaより

少々考えすぎのような気がしないでもないですが、『普通や平凡の中に「通」な何かを見いだす』という表現はいいですね。

「言外の意味」と訳しましたが、「思い入れ」であるとか、「本来の働き以外に何か感情移入ができる物」ということなんでしょうね。

「かわいい」へのこだわり

By Javier Mediavilla Ezquibela投稿者自身による作品, CC 表示 2.5, Link

日本は、雑貨文化だけでなく、さまざまなフィールド、たとえばアパレル、エンターテインメント…どのフィールドにおいても「かわいい」を探求することにこだわりを持っています。特にサンリオをはじめとする日本発のキャラクターは、世界の「女子」の心をわしづかみにしています。海外における「Zakka」も現在、ハンディクラフト的な物と受け取られていることが多いながらも、そこにはやはり「かわいい」を感じることができます。

雑貨業界の「かわいい」へのこだわり

「かわいい」は日々の生活に潤いを与えることに直結する雑貨の最重要要素です。「かわいくなければ雑貨じゃない」とは言いませんが、たとえば、男性向けの雑貨には「かっこいい」「しぶい」など他の要素が必要になります。奇妙なテイストが癒やしを生む場合も多くあります。一概に「かわいい」は全てではありませんが、多くの場合、日本の生活雑貨は女性を対象にした商品です。そういう理由もあり、雑貨メーカーは「かわいい」を追求するのです。

かわいいといえば「動物」

amayaeguizabal / Pixabay

少々無理矢理感がありますが、雑貨業界と動物は切っても切れない関係です。なぜなら動物は既にそれだけで「かわいい」からです。人間のハートを瞬時にとろけさせるまん丸な瞳。そして雑貨メーカーは動物をデザインした商品を片っ端から世に送り出すのです。犬、猫、パンダ、ハリネズミ、テディベア… シンプルな考え方ですが、「かわいい」ものがついていれば、その物は「かわいい」のです。

生活雑貨・かわいければ使えなくてもかまわない?

生活雑貨はその昔、何かデザインがかわいかったり、コンセプトが面白かったり、という商品がよくありました。実際にそれらの商品を使ってみると、まったく実用に耐えなかったという経験をしたことがある人も少なくないでしょう。最近でもこのようなアイテムはありますが、この何か「使えなさ」に心を刺激される人も多いのです。

かわいければ使えなくてもかまわない

何か話がだんだん哲学的な領域に入ってきた感もありますが、
そう、これは哲学なのかもしれません。

最近は機能もデザインも両立した商品がたくさんあります。たとえば、ステイショナリーの多くは、その機能性とデザインの良さ、さらには長く使える「耐久性」をアピールする製品が目立ちます。

その昔の「使えない」雑貨の多くは短命でした。

かわいいは儚い

何かと「もったいない」が叫ばれる世の中、機能性と耐久性が求められるのは当然の流れです。あなたは「使えなさ」に心を揺さぶられるでしょうか?

そもそも男も「かわいい」を求めている

そもそも男も「かわいい」を求めています。「男」ですからね。だから男も雑貨に「かわいい」を求めるのです。雑貨は何も「女子」だけの世界ではありません。世の中、多くの雑貨男子がいるものです。

「アメリカン雑貨」は日本の雑貨シーンの中で、昔も今も愛されているフィールドです。この「アメリカン雑貨」というフィールドの根底に流れている物はアメリカのキャラクターや音楽、ライフスタイルへの憧れ、そしてアメリカンカルチャーの中にあふれる「かっこいい」や「かわいい」です。

もちろん、「かっこいい」や「かわいい」だけでアメリカン雑貨の魅力を語ることはできません。「シンプル」「無骨」「無駄」などという言葉もアメリカン雑貨を語る上では外せない言葉でしょう。

かわいい雑貨は世界を制する

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先にもふれたとおり、「Zakka」という言葉は既に世界に知られています。近年、特にアジア諸国を中心に日本を訪れる観光客も増え、それと同時に様々な日本文化にふれています。特に香港やシンガポールでは関税率が有利なこともあり、日本の雑貨を輸入、販売する業者も増えています。

東南アジアでは面白いムーブメントも起きていて、FacebookやInstagramを通して雑貨を販売する個人事業主が増えています。彼らの多くは商品の写真のみをソーシャルメディアに投稿。在庫は持たずに入荷時期だけ表示します。そしてオーダーが入った商品を日本に渡航して購入、ハンドキャリーで帰国、発送するという流れになっています。購入者は事前に支払いを済まさなければならないため、リスキーな取引ではありますが、特にタイでは一般的な雑貨の販売方法になっています。

取引の方法はともかく、ソーシャルメディアを利用して「かわいい」を拡散しているタイのスタイルは面白いと思います。東南アジアに訪れることの多い雑貨メーカーのスタッフによると、現地のデザイナーやブランドが生産しているアイテムもセンスのある物が増え、代理店契約をして日本で販売する業者も増えてきているそうです。アジア諸国では、日本的な雑貨屋の実店舗も増えてきています。「かわいい」は今、世界に羽ばたこうとしているのです。