イングランドのサッカー・フットボールリーグ

イングランドのサッカーリーグ

サッカーの母国・イングランドのサッカーリーグ

kstuttard / Pixabay

匂うほどに鮮やかな緑が印象的なピッチ。前へ前へと向かう推進力。攻撃的な守備。フットボールが生まれたイングランドリーグのゲームは、それが最高峰のプレミアリーグのゲームであろうと、田舎町で開催される下部リーグのゲームであろうと、目を離すすきなど与えないほどにめまぐるしく動き、見る者を魅了します。

実力拮抗・イングランドのサッカーリーグ

世界の代表クラスの多くが集まるイングランド・プレミアリーグ。2017年から2018年シーズンはマンチェスター・シティが独走態勢で、ほぼチャンピオンの座を得ることは確実な情勢となっています。ただ、プレミアリーグ、いやイングランドのサッカーリーグの素晴らしいところは、参加しているチームの力が、他のどの国のリーグよりも高レベルで拮抗しているところにあります。

イングランドのサッカーリーグは、プレミア、チャンピオンシップ、リーグ1…というレイヤー構造になっています。これはおそらくどの国のサッカーリーグにも、ほぼ共通のシステムです。ただ、レイヤーの密度が濃く、数が多い。これがイングランドリーグのインテンシティ、強さにつながっています。

イングランド最高峰のサッカー、プレミアリーグ

By Peter Woodentop (LCFC lift the Premier League Trophy) [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons

現在、イングランドの最高峰プレミアリーグでは2人の日本人がプレーしています。Leicester City(レスター・シティ)の岡崎慎司選手は2015-2016シーズンに、ドイツ1部ブンデスリーガのFSV Mainz 05(マインツ)から高額の移籍金でレスター・シティに加入。降格の声も多かったこのシーズンに、まさかのプレミアリーグ制覇を経験しました。

この年、28歳でブレーク、大車輪の活躍を見せ、イングランド代表にまで上り詰めたFWジェイミー・バーディーと岡崎、そして潰し屋として恐れられ、翌シーズンにはチェルシーに引き抜かれたMFカンテの活躍は記憶に新しいところです。

与えられたポジションで賢明に仕事・レスター岡崎

By Ardfern (Own work) [CC BY-SA 4.0 or GFDL], via Wikimedia Commons

岡崎選手はフォワードが本職ですが、レスターではバーディー選手の影武者、そして中盤や前線でのアグレッシブな守備を要求されています。そのため、どうしても自身の得点が遠ざかってしまうというジレンマと闘いながら、起用されるごとにとは言えないものの結果を出してきました。

イングランドでも岡崎選手のレスターにおける貢献は賞賛されており、2015-2016シーズン後、中位から下位に沈むチームにおいて、多くのメディアが、起用される機会の減った岡崎選手の重要性を主張する記事を書いています。

フィジカルに厳しいリーグで評価も・サウサンプトン吉田麻也

By Solent Creatives from Southampton, United KIngdom (Southampton FC versus FC Augsburg) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

もう1人、プレミアで活躍しているのが、中堅チームのSouthampton FC(サウサンプトン)でレギュラーのセンターバックにまで成長した吉田麻也選手でしょう。吉田選手はオランダ1部のVVV Venlo(VVV フェンロー)から2012-2013シーズンに加入。以来、厳しいシーズンも経験したものの、現在の地位をつかんでいます。

吉田選手は、今シーズン苦しむサウサンプトンにおいて、チームを鼓舞する立場になっています。チームではすでにベテランの域。責任を求められるポジションでコンスタントに出場を続ける姿は頼もしいものがあります。

香川真司がマンUで活躍していたら…プレミアリーグたられば

By Saadick Dhansay (https://www.flickr.com/photos/sdhansay/7758891458) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons

プレミアで活躍している2人の日本人は、どちらかというと地味な仕事をしています。特に前線が本職である岡崎選手は、本来のポジションとは違う一段下がったポジションでプレイ。守備的な仕事が多く、はじめは相当な難しさを感じながらプレイしていたのではないかと思います。地味に働き続ける。日本人の美徳と捉えられがちなところもありますが、常にゴールを狙う、ストライカーとしては相当なジレンマがあるはずです。

香川真司選手がマンチェスター・ユナイテッドに加入したシーズンが、おそらく日本でプレミアリーグに最も注目が集まったシーズンでしょう。もう少し香川選手にチャンスが与えられていれば、そしてファーガソン監督が退任しなければ…たらればは多くありますが、イングランド・プレミアリーグを見てくれる日本の非フットボールファンが、もっとたくさんいたのでは無いかなと思っています。攻撃的な選手には華がありますからね。

コアなサッカーファンは当然プレミアをフォローしていますので、ファンの裾野拡大のために、攻撃的な日本人プレーヤーがプレミアにもっと挑戦してくれることを願っています。

イングランドのサッカー・フットボール豆知識

知っておくと何かの役に立つかもしれない、イングランドのサッカー・フットボール豆知識です。

イングランドのサッカー・ロングボール?

日本のサッカーファンの中には、未だにイングランドのサッカーがロングボール&放り込みの古くさい戦術だと思っている方がいるようです。

現在、特にプレミアリーグでは若い外国人の監督が増え、戦術的でテクニカルなフットボールをするクラブが多くなっています。やみくもに長いボールを入れるのではなく、精度の高いロングパス、高い位置からのディフェンスなどが要求されます。

Football Association イングランドのサッカー協会

イングランドのサッカー協会、Football Association(FA)には、Japan Football Association(JFA・日本サッカー協会)のように国名や地域名がついていません。ただの「サッカー協会」です。そもそもイングランドのサッカー協会ができた時には、他の国や地域にはサッカー協会が存在しない状態。つまり、世界最初の協会なので「English」の文字がついていないのです。

なぜサッカーはイギリス代表ではないのか

イギリスは複雑な成り立ちを持つ国で、人種間対立が激しかったという過去があります。「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」、そして「北アイルランド」という人種の違う国が集まった連合国がイギリスとなるわけです。このそれぞれにサッカー協会が存在し、オリンピックを除いては、それぞれが代表チームをコンペティションに送り出すのです。

意外にサッカーを見ない人も多いイングランド

フットボールは世界の多くの国々で楽しまれているスポーツとはいえ、階級社会であったイギリスでは、主に労働者階級の人々が楽しむスポーツでした。フットボールがイギリスの国技だと思っている方もいるかもしれませんが、実際、イギリス、そしてイングランドの人々の中には「フットボールなど見ない」という人は意外に多いものです。ラグビーやクリケットこそが彼らにとってのスポーツなのです。

イングランドのサッカーリーグをもっと知ろう

By Danny Molyneux (Flickr: Celebrations after Liverpool’s first) [CC BY 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/2.0)], via Wikimedia Commons

イングランドのサッカー・フットボールを知ることは、国の成り立ちやフットボールの歴史を知ることにつながるでしょう。歴史があるということは、実はそれが素晴らしいことでは無く、その一つのことに関わる人々が、それぞれ誇りを持ち続けてきたからこそ「歴史」になったのです。その積み重ねの強さ。それが何重にも重なり合った物がイングランドのサッカーリーグなのではないでしょうか。

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